今週に入ってようやく代休が取れたので、急遽ホテルの予約をし、会津に行ってきました。今回の目的は、南会津観光に加えて、磐梯山の慧日寺と法用寺を巡ることだったのですが、……しかし南会津は遠かった(爆)。那須塩原あたりからずっと北上していくコースを選んだのですが、宿泊先の芦ノ牧温泉までの往路のみで500kmほどは走ったでしょうか。
会津には大内宿という有名な観光名所がありますが、あちらが土産物屋や蕎麦屋が建ち並ぶしっかりとした観光地へと仕上がっているのに対して、前沢曲家集落内にそうした観光客相手の店は見当たりません。集落に入る橋の手前の駐車場に大きな蕎麦屋が一軒あるのみで、本当に「ただ人が住んでいるだけ」という、それだけの場所です。
資料館で若い職員の方から色々と話を聞くことができたのですが、やはり高齢化という大問題があって、萱葺き屋根の張り替えにしても昔は村人総出で行っていたものの、今は職人さんにまかせきりで、部分的な改修を繰り返しているとのこと。白川郷、大内宿などと比較すると、予算の問題もあって観光地として大々的に売り出すのも難しく、――となんだか暗い話ばかりになってしまったところがちょっとアレ(爆)。
この前沢集落からちょっと奥まったところには屏風岩という名所もあり、このへんは湯野上温泉の大内宿と塔のへつりの組み合わせを想起させるものの、屏風岩には土産物屋があるわけでもなし、やはり観光地としては弱いかなァ、――という印象です。また大内宿にしろ、白川郷にしろ、集落全体を見渡せる展望場所がありますが、前沢集落にはそれらしいところが見当たりません。実は薬師堂へと向かう途中の奥まったところにちょっとした山があり、鳥居らしいものがちらと見えたのですが、観光客相手に記された順路からは外れていたため、行くのを躊躇ってしまいました。もしかしたらあそこを登れば集落を一望できたかもしれません。
車を運転していると、村のあちこちに点在する蕎麦畑が花を咲かせていてとても綺麗でした。花菖蒲が咲いている季節や、真冬であれば絵になる風景が撮れるのかもしれませんが、真夏の今ではご覧の通り、本当に普通の田舎の集落といったかんじ。ただ、観光地化されていない観光地(なんだか妙な言い回しですが)に惹かれる自分としては、なかなか愉しめるところではありました。しかしながら、機会があればもう一度、――とはちょっと言いがたい……(爆)。高速インターを下りてからの一般道があまりに長すぎるゆえ、かなりの覚悟をして行かれることをオススメします。