さて、善光寺の近くでランチをすませたあと、車で須坂にある米子瀧山不動寺へと向かいました。ここは成田、菅谷と並ぶ日本三大不動と伝わる古刹とのことですが、日本三大不動で調べてみると色々と出てくるので正直どれがどれなのかよく判っていません。米子瀧山不動寺のサイトによれば、
当寺の本尊である不動尊は、千葉成田の不動尊、新潟の菅谷不動尊と共に日本三大不動尊のひとつに数えられる由緒あるものです。
とのこと。新発田の菅谷不動尊にはまだ行ったことがないものの、成田山新勝寺は今年の初めにお参りをすませたばかり。酉年で今年はお不動様の歳でもあるし、旅先に不動尊を奉安しているお寺があれば積極的に巡ってみようと考えています。
さて、須坂にあるこのお寺ですが、善光寺からは車でおおよそ一時間弱といったところでしょうか。一般道を延々と走り、県道を少し入った狭い通りにありました。境内の広さはというと……こじんまりという感じでしょうか。初詣には賑わったであろう境内に人の姿はまったくなく、そもそもお寺の人がいる気配もまったくなし。
山門から石段を上がると、左手に馬頭観世音菩薩堂がありました。これまたこじんまりとしたものですが、馬頭観音の真言を唱えて奥へと進みます。
しかしまあ、善光寺と較べて雪の多いこと。雪かきがされているとはいえ、三権現が奉られている鎮守堂の近くには雪が積もりに積もって近づくことができませんでした。
不動明王が奉安されている筈の本堂の扉は固く閉ざされてい、拝観はかなわず。そもそも人の気配がまったくないので、どうしたものかと考えましたが、せっかく来たのだからと、いつも通りに開経偈から不動経までを唱えて納経終了。お経を唱えている間だけ風がごうごうと吹きつけていたのですが、不動明王様が迷惑と思ったか(^^;)。
さらに奥へと進むと愛染堂と医王堂がありました。医王堂には薬師如来が奉安されており、隣には「靴を脱いであがるといいことあるヨ!」みたいなことが但し書きされている石造りの足形があったので、自分も薬師如来の真言を厳かに唱えながら足形の上に乗ってみました。
そういえばこのお寺は真言宗豊山派だったことを思い出しました。だとすると『理趣経』も日々の勤行で読まれているに違いなく、さすれば「見清浄句是菩薩位」(欲望をもって相手を見るということも、金剛嬉という菩薩の境地である)で、アイドルをねばるようなエロい視線で見ることも没問題なのかも……と納得した次第です(この『理趣経』の十七清浄句にはもちろんもっと深い意味があるのですが、ここでは割愛 )。
というわけで気を取り直して、次は上田市の生島足島神社へと向かいます。続く。