会津若松の温泉街といえば、観光地である飯盛山からすぐのところにある東山温泉の方が有名で、自分も何回か宿泊したことがあるのですが、芦ノ牧温泉は初めて。大内宿からも近いところに立地しているため南会津かなと勘違いしていたのですが、住所としては会津若松市に属するとのこと。
東山温泉は川沿いの建物がブッ壊れたまま晒されていたりと、ちょっと侘しいイメージがあります。福島の温泉というと最近繁く通っている土湯温泉の方が、こじんまりとした中にも華があり、温泉街のあちこちに足湯が用意されていたりと好みなのですが、さて芦ノ牧温泉はどうかというと、――一言で言えば、土湯温泉ほどの活気こそないものの、昭和の温泉街らしい風情を残したところというかんでしょうか。
夕方に温泉街を散策してみました。土湯温泉みたいにもう少し土産物屋が出ていると嬉しいなァ、……という感じはしますが、道端に野良猫が寝そべっていたり、申し訳程度の足湯がおかれていたと、昭和らしい雰囲気がムンムンに匂い立つ雰囲気、嫌いではありません。
ふと目についたのが写真の「芦ノ牧温泉劇場」。温泉街でストリップ劇場を見つけたのは道後温泉以来でしょうか。あちらが「四国道後で初めてのストリップを体験せよ!」と店の軒先に勇ましい煽り文句を大書きした幟をたて、そぞろ歩く観光客の目を惹いていたのに比較すると、ここ芦ノ牧はというと、――「ヌード」とズバリそのままの言葉を記したネオンこそ置かれているものの、金髪セミヌードのポスターはすっかり日焼けし、「ヤングの間でも大人気!」の惹句は昭和で完全に時間が止まってしまっているかのよう。いったいどんな恐ろしいものなのか、……と帰ってから色々と調べてみましたが、踊り子は(以下自粛)。
閉鎖されているホテルの建物が手つかずのまま残されていたりと、高度経済成長期のころは団体客でさぞかし賑わっていたんだろうな、――そんな郷愁に浸りながら温泉街を一巡りしていると足湯を見つけました。ただ、この足湯、「子宝の湯 金精神社」と銘打たれてはいるものの、写真の通り「すなっく聖女」のすぐ前にあって、このまま靴を脱いで足を浸すのにはかなり躊躇してしまうというのが正直なところで(爆)。
ではと大通り沿いにあった「足湯 足ポッポ」を覗いて見ると、こちらは改装工事中のためか使うことはかなわず。温泉街で足湯を愉しむのであれば、やはり土湯温泉に軍配が上がります。