新しいカメラを手に入れると、どうにかこうにか理由をつけて旅行をしてみたくなるのが写真好きの常。昨日、地元の神社で軽く撮影をしただけでもdp0 Quattroのゼロディストーションが放つ素晴らしさは十分に理解できたものの、sd Quattro+18-35mm F1.8 DC HSMとのセットで持ち出した場合にはどんなふうに撮影を進めていけば良いのかを確認すべく、今日は曇り空の下、平塚と小田原まで足を伸ばしてみました。
神奈川県内の坂東三十三観音では、すでに6番札所の飯上山長谷寺(飯山観音)は行った事があるので、もう少し遠くまでということで、今回選んだのは7番札所の光明寺。近くまで行くと金目観音の看板が出てくるので迷わずに辿り着くことができました。
天台宗のお寺なので、オーソドックスに線香とお賽銭を上げたあと、観音堂の中へとお邪魔して、開経偈に懺悔文、般若心経を軽くこなし、懸案の観音経へ進みます。ムニャムニャ唱えている最中、子供たちが境内に入ってくる気配を背後に感じたのですがここは構わずに続けます(爆)。どうにか無事、納経することができました――とここまで書いていて、回向文で締める前に、御本尊真言を唱えるのを忘れていたことに気がつきました。まだまだ修行が足りません。
納経を終えたあと御朱印代わりに境内の撮影をさせていただくとのが自分のスタイル。まずはsd Quattroで観音堂を何枚か撮ってみます。まだ十時前だったのですが、子供たちは結構派手に鐘を鳴らしていたのにちょっと吃驚。
しかしこの位置だと、大香炉を入れずに観音堂の全体をとらえるのはdp0 Quattroでも難しい。やはり建物の横に回って斜めから撮るしかありませんでした。
自分の場合、YASHICA ML 24mmと、CONTAX Distagon T* 25mmを使っていたので、24mmあたりの画角には慣れているものの(28mmより24mmの方が好み)、21mmは未知の領域で、かなり手こずるかなと危惧していたものの、このdp0 Quattroは思いのほか使いやすいように感じます。やはりゼロディストーションゆえに広角特有の歪みがないため、被写体にしっかり相対すると35mmあたりで見ているような感覚のまま撮れるからだと思います。まだこのカメラを外に連れ出してから二日目ですが、大変気に入りました。
こうなると欲が出てくるもので、「sd Quattroに18-35mm F1.8 DC HSMをつけて、dp0、dp3 Quattroの二台をこれに加えれば、21mmから90mmまでカバーできるから撮れないものはなくなるのでは……」などと考えてしまうのですが、そこまで機材を重くするのもちょっとなあ……とすぐさま正気に返りました。dp3 Quattroはとうに売却済みなので、再び手に入れるのにもやや躊躇いがあるし、しばらくはこの二台持ちにα6300かDSC-RX1を加えた体制で旅行を楽しんでみようと思います。