妙法山星谷寺は、自宅から一番近いところにある坂東三十三箇所の札所なのですが、写真から察せられるその地味過ぎる外観から今まで訪れるのを躊躇っていました。とはいえ、色々と仕事が忙しく秩父あたりまで遠征できないので、今日は仕方なく――といっては観音様に失礼ですが(^^;)、近くのお寺で納経をしてみることにしました。
以前に紹介した坂東三十三箇所第7番札所の光明寺はとても雰囲気のある素晴らしいお寺でしたが、こちらはご覧の通りかなり地味。会津の古雅な観音堂を見慣れてしまうと、やはりこうした風格様式には今一つときめかないというか。とはいえ、観音堂の中へとひとたび足を踏み入れると、年季の入った太柱に彩色の施された彫刻など、その地味な外観を裏切る素晴らしさで魅せてくれます。
納経は開経偈、懺悔文、三帰・三竟、十善戒と続けて般若心経をこなしたあと、観音経へ。さすがに覚えてから数週間は経っているし、ここ最近は普段の生活の中でも暇さえあれば歌うようにぶつぶつと唱えていることもあって、今回はそつなく観音経の納経も終えることができました。弘法大師像が境内にある通りここは真言宗大覚寺派のお寺なので、今回は大師宝号も添えて回向文でしめくくります――と、ここでまたもや御本尊御真言を唱えるのを忘れていたことを思い出しました。まだまだ修行が足りません(^^;)。
境内には大銀杏があるのですが紅葉にはまだ早く、蒼蒼とした銀杏の大枝が弘法大師像を隠した風景にみとれることしばし。小田急線の線路がすぐそばにあって、しんかんとした境内にときおり電車の通り過ぎる派手な音が聞こえてくる落差が面白い。駐車場もそれなりの大きさなので、車で訪れるのもオススメです。