[オリジナルのブログより転載] ちょっと間があいてしまいましたが、MC-11を使い始めて一月ほど経ちましたので、簡単な印象を綴ってみたいと思います。当初、このブツを購入したのはSIGMAのcontemporaryにシリーズの属するズームレンズ17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSMをSONYのカメラで使いたかったから、――というつもりが、結局、30mm F1.4 DC HSMに18-35mm F1.8 DC HSMのArtレンズまで揃えてしまいました。完全にSIGMAの戦略にのせられ、沼にハマりつつある気がしないでもないですが……(苦笑)。

まず17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSMをMC-11を介してα6300で使ってみた感想ですが悪くないです。SIGMAのサイトにある「対応レンズ一覧表」を見ると、このレンズではAFC/AFAおよびDMFは仕様の対象外ということになっていますが、なんとなくAFCは使えています(AFが終始せわしなく動き回りカタカタカタカタとうるさいですが)。なんとなくと言葉を濁したのは、SONYのレンズの使い心地には遠く及ばず、SIGMAとしてはこれをサポートしないと明言したのも納得、と仕上がりだからでありまして、……といっても自分の場合、AFCはめったに使わないのでこのあたりは没問題。またDMFに関してですが、これは無理だろうな、ということは使ってみてすぐに判りました。このレンズはスイッチをMFに切り替えると、フォーカスリングにロックがかかるような機構になっていまして、いうなればDMFに対応していないというのは、構造上やむを得ないということを意味します。

また、α6300ではフォーカスエリアをワイドやゾーンに設定できるのですが、SONYのSEL55F18ではフォーカスエリアが隅々まで広範囲に及ぶのに対して、このレンズではほぼ中央に固定されます。まあ、このあたりは純正レンズではないので当然といったところでしょうか。ちなみに手持ちのEマウントのArtレンズ、SIGMA 30mm F2.8 DN、SIGMA 60mm F2.8 DNでもフォーカスエリアをワイドに設定してみましたが結果は同じでした。

AFの速度は普通。ただ、一度合焦したかと思ったら、再度「ククッ、クッ……」と前後に行き来する不可思議な動作をします。これがなければかなりAFの動作はスムーズに感じるのですが、……もしかしたらこのあたりはMC-11のファームウェアの更新が繰り返されていくうちに変わっていくかもしれません。

総じてMC-11を介してα6300で17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSMを使った感覚は満足のいくもので、個人的な不満はありません。で、レンズの性能ですが、これも素晴らしい。このレンズは一応contemporaryシリーズのカテゴリに属してはいるものの、開放からシャープで安心して使うことができます。広角側の17mmでは歪んだ陣笠形の歪曲が派手に出ますが、自分が常用する24mmから70mmにおいてはそうした歪みもほぼなく文句はありません(なお、自分はrawではなく、jpegのエクストラファインでしか撮影しませんので、rawではこのあたりの補正がどうなっているのかは不明)。ちょっと個性的だなと感じているのは、SIGMAのEマウントArtレンズの二本に比較すると、ややアンバー寄りの発色をすることで、Eマウントのレンズはどちらかというとクールな色映えをするのに、自分が所有しているCONTAXのツァイスレンズ群に近い発色をするのはチと意外でした。

最近福島へ遊びに行ったおりに撮影した写真をあげての感想はまた次回ということで。

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