長野旅行の二日目は、安曇野を経由して松本へと向かいました。安曇野に立ち寄ったのは、信濃三十三観音の26番札所となる栗尾山・満願寺を訪れることが目的だったのですが、大通りを入ってからの上り坂をしばらく行くと狭い林道に雪が降り積もっているのに怖じ気づき、これはヤバい……と今回ばかりは断念しました。恐ろしく狭い道で切り返しを試みている間、心臓はもうバクバクで、「南無観世音菩薩、南無観世音菩薩……」とひたすら唱えて精神統一をはかっていたのは内緒です(^^;)。ともあれ、谷底に落ちるのを免れただけでも観音様のご加護があったものと思うことにいたしましょう。
で、満願寺へのお詣りを断念したあとは、次の目的となる穂高神社へと向かいました。正直、寺に比較すると、神社への参拝はあまり気乗りがしないのですが、この理由を述べると長くなるので割愛するとして、――とりあえず今回がいつもの神社参拝と異なるのは、この穂高神社参拝の下準備として祓詞を覚えてきたことでしょうか。
開経偈から懺悔文、般若心経から観音経(観音偈)、回向文と観音巡りに必要なものはひとまとめにして覚えているし、来年の関東三十六不動巡りのためにと聖不動経もいまでは鼻歌代わりに唱えることができるくらいお経を覚えるのは没問題なのですが、神社参拝のための祓詞はそれらとはかなり趣が異なり、人前で唱えるのはちと恥ずかしい(^^;)。
祓詞という言葉にピンとこない人でも「かしこみかしこみ」というのは聞いたことがあるかと思うのですが、あれです。事前にyoutubeなどでもいくつかの動画を見ながらその独特のイントネーションでこっそり唱えてはみたものの、自分がやるとどうしてもお経のようになってしまう……。調子外れの声音で唱えても仕方がないので、ここは開き直って慣れお経の調子で吟じてみたものの、果たしてここ穂高神社の御祭神たる穂高見命に届いたかどうかは甚だ心許ない。
さて、穂高神社は、安曇野ということで、鬱蒼とした森の中に佇む物静かな雰囲気……では全然なくて、普通の住宅が建ち並ぶなかにありました。それでも独特の霊気から神域であることは自分にも感じられます。この心地よさは自分が好きな熱田神宮とはまた違ったもので、かなり好みかもしれません。
さて、パワースポットということで、”それらしい”写真も撮ってみました。それもSIGMAならではの緑色のオーブである(^^;)。こういう写真に小躍りできるピュアさが自分にはないのでアレですが、まあ、端的にいってしまえば失敗写真。超広角ですから当たり前といえば当たり前なのですが、dp0 Quattroは逆光に弱いですね。このあたりは注意しないといけません。
この日は外国からの団体観光客の姿もあり、けっこう有名な観光地なんだなあ、と感心した次第。このあと先の団体観光客とは大王わさび農場で再会することになるのですが、安曇野の観光コースに織り込まれているのでしょう。
穂高神社は駐車場も広く、また落ち着いた雰囲気は自分が繁く通うお寺とはまた違った雰囲気で愉しむことができました。そして神社も悪くないかな、と思いを新たに次なる目的地、松本の四柱神社へと向かいました(なんだかんだいってまた神社である ^^;)。続く。